JYMA 日本青年遺骨収集団

ごあいさつ



特定非営利活動法人JYMA日本青年遺骨収集団
理事長 赤木衛

 
 私達は戦歿者の犠牲の上に整えられた平和と繁栄を享受しています。
しかし私達はほんの65年前のことを忘れてしまってないでしょうか。現在の安寧は、世界を相手取って戦った、南海の孤島や極寒のツンドラに眠る多くの戦歿者の犠牲を礎に成り立っている事を。
 
「JYMA日本青年遺骨収集団」は昭和42年、「学生慰霊団」として発足、戦争の傷跡の残る外地に赴き日本軍玉砕地における慰霊活動を実施していた際、”草むす屍”同然に遺骨が放置されている現状を憂い「学生遺骨収集団」を結成し、その後広く一般青年層に呼びかける為に「日本青年遺骨収集団」と改称、学生を中心とした非営利団体とし活動して参り、平成十四年十月、特定非営利活動法人として認証された今年で創団43年の団体です。
 
近年、民間の非営利団体は、福祉、環境、まちづくりなど幅広い領域で活躍し、その重要性が広く認められております。私どもは「戦歿者遺骨収集活動」を喫緊の課題として、「戦歿者慰霊」を創団の精神として次代へ繋ぐため、加えて「諸外国との親善」活動を推進しております。
 
「慰霊」の前衛を担ってきた戦友や遺族ら、先輩世代の衰徴により、今、世界各地でそれらの祭祀が主を失っています。
 
先の大戦では世界各地で多くの日本人が亡くなり、その多くは、増援を送ること叶わず戦略的に見捨ててしまった人達です。戦争の史実、多くの人の出血と涙に無関心を決め込むような事になれば、英霊達を更に見捨てる事になり、そうなれば、もはや日本は、文化的な国家の資格がないと考えますし、その成員としての我々青年世代の矜持さえも後世から謗られましょう。
 
諸外国に例を引くなら、これらは公の力により、国家の加護の下に置かれて然るべきなのでしょうが、先の大戦を冷静に評価する思考を停止してしまった世代や、国に任せようとばかりせず、青年世代が、先輩世代の残した慰霊の灯火を継承し、願わくば我々がその核となっていこうとしうのが、私達の志でもあります。
 
行政のフットワークでは出来ない仕事や、利潤追求を原則とする企業活動には及ばない事業を手がけて参る所存です。

私どもの活動にご賛同とご支援を賜り、新たな仲間が事業へ参画してくださる事を切望いたしております。


JYMA学生代表  山口美朝
拓殖大学 商学部 国際ビジネス学科 4年

 
 この度、平成二十三年度の学生代表を務めさせていただくことになりました、拓殖大学商学部国際ビジネス学科四年の山口美朝と申します。以前から遺烈を読んで頂いている方とはこの紙面上で、あるいは派遣中やその他の行事の際にはお会いしたことがあると思われます。大学一年生の夏からJYMAに加入し、早三年が経過しようとしております。
 初めてシベリア抑留中死亡者の遺骨収集派遣に参加してから、私は命の尊さと、この慰霊事業に関わる方々の姿勢、そしてそこに携わる私たち青年の在り方について考えてまいりました。様々な方々とお話をしてきて、多くの先輩方にご指導頂きました。そこから私はやっと、一つの結論に至りました。
 誤解を恐れずあえて申し上げますと、JYMAとは、保守主義団体ではなく、啓蒙活動団体でもありません。旅行代理店でもありません。慰霊事業を行い、青年達が「遺骨収集とは」「慰霊事業とは」「戦争とは」「平和とは」を考えることのできる場であると思います。そこには一切の強制力もありません。私はこれから卒業するまで、これを基軸に活動を尽力するつもりです。
 我々の行う遺骨収集事業は、終わりある事業です。今も祖国に帰れず迎えを待つ御遺骨もいつかはすべてお迎えしなければなりません。ではその後、私達は何をするべきなのか。それは、先輩達が創り上げた海の向こうの方々のつながりを絶やさず、戦争や抑留の忠実風化をさせないことだと思います。
 私達は忘れてはいけない「過去」と、これからの「未来」の両方と向き合っていく必要があると思います。まだまだ勉強しなければならないことも多く、様々な面で不安もありますが、私は立ち止りません。今までの活動で得たものを信じて歩み続けます。至らない点もあるかと思いますが、それは仲間たちが助けてくれると信じています。
 これから一年間、どうぞよろしくお願い致します。